自分と同年代の平野啓一郎による小説。
普段は小説自体あまり読まないのですが、インフルエンザ休暇中にKindle版で一気に読了。
読みたいと思った瞬間にすぐに読み始められて、やっぱりKindleというか電子書籍は便利だね。
空白を満たしなさい
いろいろ難しいコトを書いたかもしれませんが、
普通に「SF的」とか「ミステリー的」に面白い、というのが大前提ではあります。
普段は小説自体あまり読まないのですが、インフルエンザ休暇中にKindle版で一気に読了。
読みたいと思った瞬間にすぐに読み始められて、やっぱりKindleというか電子書籍は便利だね。
空白を満たしなさい
この作品、30代半ばにして1歳ちょっとの息子がいて
「ワーカホリック」でという主人公の設定だけでも
「ワーカホリック」でという主人公の設定だけでも
自分にピタッとハマっているのだが、
ちょうど「激務」が続いていた所にインフルエンザにかかって
ちょうど「激務」が続いていた所にインフルエンザにかかって
休養を余儀なくされた所で何気なく読んでみた、
というタイミングがまた絶妙だったなぁ。
というタイミングがまた絶妙だったなぁ。
本作のテーマとは若干ずれるかもしれないが、
もともと色々と思っているコトはありつつも、
もともと色々と思っているコトはありつつも、
働き方とか基本的な所から考えさせられた。
また、自分も含めて人間の「多重人格性」みたいなものには
以前から「あるのが普通だ」くらいに思う所はあったので、
以前から「あるのが普通だ」くらいに思う所はあったので、
「分人」という考え方は一定の説明を与えてくれているように思えた。
自殺者の心理の分析(?)としても、
自分の中の「健全な分人」が「病んだ分人」を消そうとする、
というのはありそうな事に思える。
自分の中の「健全な分人」が「病んだ分人」を消そうとする、
というのはありそうな事に思える。
本作品内でも言及されている通り、無理に消そうとするのではなくて、
「見守る」というのが妥当な対処なんだろうなというのには納得。
「生きる意味」や「死ぬ意味」みたいな事も
忙しさに「かまけて」久しく考えていなかったな、と思った。
忙しさに「かまけて」久しく考えていなかったな、と思った。
いや「生きる意味のなさの絶望感」なんかは中高生くらいの時に
比較的単純な楽観主義的発想でとっくに乗り越えたんだが、
「死」に対してどう向き合うという方が今は切実な問題ですね。
比較的単純な楽観主義的発想でとっくに乗り越えたんだが、
「死」に対してどう向き合うという方が今は切実な問題ですね。
とはいっても小説だし、別に答えが書いてあるわけでもなく、
こういったことの答えは自分で見つけるものではあります。はい。
いろいろ難しいコトを書いたかもしれませんが、
普通に「SF的」とか「ミステリー的」に面白い、というのが大前提ではあります。