少し前の記事ですが、感覚的にはすごくよくわかる。

第6回 SIerのジレンマ:ITpro
とにかくいつも思うのは,現場で使える人は常に“疲弊”しているということ。「仕事が集中するから当たり前」というとそれまでだが,集中する仕事の内容が問題だ。やはりSIerは,技術よりもPM(Project Management)力が求められるので,ある程度技術力があると「もう技術は卒業ね」と言われ,管理業務がふられることになる。

 技術力がある人は,基本的にスマートなので事務処理もそつなくこなす。しかし,決裁や文書管理,はては新人の受け入れなど,SIerには際限なく事務処理があるので,すぐにオーバーワークになる。そのため本業がままならない。

 一方,技術力が無い人は「最低限の技術力をつけようか」と技術習得に集中できる。さらに技術力が無いため,即戦力ではない印象(まかせたら危なっかしい的な印象)しか与えないので,事務処理をまかせられることも無い。さらに先輩からのアドバイスで「わからなかったらアイツに聞けよ」と言われるので,技術力のある人の仕事を増やし,自然と彼らの進捗を妨害してしまう。


そんなに大きなSIerにいるわけではないし、自分で言うのもどうかとも思うが、私も以前は「現場で使える」が故にオーバーワークで常に疲弊している人だった気がする。
しかも「もう技術は卒業ね」なんて事はなく、むしろ技術力でも牽引役でいる事が求めらるそんな立場になってしまった。
しかし、この数年でいろいろ学んで、管理業務が自分の負担にならないようにうまくこなす、場合によっては「かわす」こともできるようになってきたと思う。
もちろん、自分がそうしていられる事を許容できるプロジェクトの現場の状況にも助けられてもいる。
またデスマーチプロジェクトに陥ったりしたら、そんな悠長なことは言っていられないだろう。

それに、どうも「管理業務」と「事務処理」が一括りにされているけど、それってちょっと違うよね。
「事務処理」はその名の通り事務的に余計な事は考えずにさっさと片付ければいいだけだ。
でも、「管理業務」と言ったら、そういう事務処理ももちろん含まれるのだろうが、それよりもむしろ、現場の状況把握にアンテナを張り、問題の改善の為に知恵を絞る事が重要だ。なので、技術力や実務能力の高い人でなければこなせるはずもなく、「できる人」に任せられるのは当然の話なのだと思う。(だからこそ「SIerのジレンマ」なんだよね。)

そんな中で自分自身の技術力の向上が思うようにできない事へのフラストレーションは確かにある。
でも、そこには自分自身の「技術力の向上」に対する考え方の問題があるような気がする。
新人の頃と同じくらいの貪欲さとスピードを持って自分にとっての新しい技術を吸収していけない状況に対する苛立ちなのではないかな、と。

そりゃあ、あの頃と同じようにやるのは無理だよ。
取り組むべき問題にははっきりとした正解がないものが増えてくるから、バグを直してプログラムが正しく動くようになった時のようなはっきりとわかりやすい爽快感がない。それがフラストレーションになるんだよ、たぶん。
正確には「はっきりとした正解がない」のではなく、「正解に至る為の方法がいろいろあり過ぎる」という事だろう。

もう一つの問題はたぶんこれ。
これに対して技術力のある人は,当初の期待に対して,本業以外の負担で成果が削られているにもかかわらず「こんなもんなの?」と思われる。

技術者の業績としてどう評価するのか、という事だろう。

自分の今後の方向性を考える上でも重要なテーマなので、もうしばらく考えていきたいね。